株式会社三晃空調

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一般空調技術情報

大温度差空調

空調に利用する冷熱・温熱の搬送には、水や空気が利用されます。これらの送り温度と還り温度の差と流量の積が、運ばれる熱となります。
大温度差空調では、この温度差を大きくし、同じ熱を少ない流量の水・空気で搬送します。

水の大温度差

大規模な建物では、冷凍機やボイラー等で冷水や温水を作り、建物内の空気調和機やファンコイルユニットに送られ冷暖房が行われます。
この冷水・温水の温度差は一般的には5℃程度ですが、これを大きくすることで、より少ない水量で空調を可能にします。

冷温水の大温度差化のメリット

  • 冷温水ポンプの動力低減によりランニングコストの低減ができます。
  • 配管サイズのダウンにより配管工事費が安くなります。
  • 既存配管のまま空調負荷増加に対応できるため、リニューアル時の工期とコストが軽減できます。
大温度差空調

空気の大温度差

一般的に冷房時の空調吹出温度は、室内設定温度26℃に対し16℃程度となっています。吹出温度を低くすることで空調送風量を低減し、ファンの消費電力を低減できます。
また、空調機からは極端に低温の空気を送り出し、室内空気を誘引・混合して室内に送風する「誘引型ユニット」、ファンで混合する「ファンパワードユニット」も近年の省エネルギー化のニーズにより、再び注目されています。

三晃空調では…

より一層の省エネルギー化を進めるために大温度差空調を提案しております。

大空間空調システム

屋内競技場やコンサートホールなどの建物は、その大空間を快適な空間とするために、多くの空調エネルギーを消費します。
また、吹出口から吹出される気流が競技に影響を与えないことや、コンサートホールでは吹出口の形状や吹出音が音響の妨げとならないなどの配慮が必要です。大空間を快適にそして省エネルギー化するためには、空調吹出口の位置や吹出風速・吹出温度の最適化や、自然換気や置換換気などの空調・換気システムの採用など、あらゆる角度からの検討が必要です。

図のような屋内競技場では観客席やアリーナ等の居住空間(水色の部分)に空調を行い、冷房時においては、浮力により空間上部に蓄積される熱を排出します。また、アリーナ部は平面的な広がりを持つため、温度ムラが生じないよう気流分布も考慮しなければなりません。
このため、大空間を有する建物の設計・施工検討には気流温熱解析が用いられます。

大空間空調システム

三晃空調では…

多くの施工実績より、快適性と省エネルギー性を兼ね備えた空間作りをサポートしております。

置換換気空調

一般的な全体換気方式は、新鮮空気導入することで室内空気を撹拌し、室内で発生する汚染物質を希釈して排気します。

置換換気方式では、室内発熱体により温められた空気の浮力を換気の駆動力として利用します。
室内の人やOA機器からの発熱により、その上部にサーマルプルーム(またはプルーム)と呼ばれる上昇気流が生じます。室内の汚染物質(塵埃や二酸化炭素など)が軽い(または暖かい)場合、これらはサーマルプルームによって上昇します。
また、室内温度より冷たい新鮮空気を緩やかに床面近くで吹出すことで、サーマルプルームの駆動力を高め、温度成層を形成し置換換気を安定させ、上昇した汚染物質を室上部から排気します。置換換気方式は、一般的な混合換気方式に比べて、同じ空気質を得るために必要な換気量は少なくて済みます。

置換換気空調

三晃空調では…

十分な置換換気効果を得るために、CFD(気流解析)による吹出口位置や風速等の検討・提案を行っております。

感染症対策

感染症とはウイルスや細菌をはじめとする病原体が体内に侵入・増殖することで起こる疾患です。感染症は感染者(感染源)、感受性宿主(感染する可能性のある人)、感染経路の3要素が揃うと発生します。これら3要素のうち重要な対策は感染経路の遮断と言われています。
建築設備は感染経路の遮断に貢献できると考えており、三晃空調では、下記の5つの感染対策手法を中心にご提案できます。
詳細はリンクをご覧ください。

  • 換気量(外気量・排気量)の確保
  • フィルタによる感染源の除去
  • 放電現象や紫外線を使用する殺菌・不活化
  • 空気の流れ方のコントロールによる、感染源拡散防止、感染源の空中濃度低減
  • 衛生設備における感染防止対策

三晃空調では…

お客様のご要望と建物、室の特性に合わせ最適な感染症対策手法をご提案しております。

冷媒配管の真空引き作業

オフィスビル・病院等に設置されているビル用マルチエアコンは、家庭用のルームエアコン同様、冷媒配管を用いて室外機と室内機を接続します。エアコンは、精密に加工されたコンプレッサーが組み込まれているため、冷媒配管は、3原則と呼ばれる①清潔(クリーン:内部にゴミが無い事)、②気密(タイト:冷媒の漏れがない事)、③乾燥(ドライ:内部に水分が無い事)が求められます。3原則が守られないと、エアコンの停止や故障の原因となります。

この為、冷媒配管の施工では、耐圧試験後に真空検査(管内を真空にし、その後保持する試験)を行い、内部に水分の混入が無いことを確認します。当社では、冷媒配管内に水の混入が無い場合と混入した場合の違いを判別できる様に、真空引き実験装置を用いて、研修を行っております。

冷媒配管真空引き実験装置
冷媒配管真空引き実験装置
研修の様子
研修の様子

三晃空調では…

高度な真空引き管理により、冷媒配管の施工品質を高め、トラブルを撲滅してまいります。